彫刻 若人たち
作者:山内 壮夫
作品解説:三本の高いコンクリート柱を台座に三人の若人が跳ねながら手をボールに寄せ合っている。人像部分はブロンズ。作者はこのころになると人体像を細く優美な形態へと展開している。
彫刻 みんなの楽しみ
作者:津村 良
作品解説:【作者コメント】私は、大のスポーツ好き。特にラグビー、ボクシング、それと野球で自分に出来るのは野球だけ。大人になっても、鉄工所や飲み屋のグループでチームを作り楽しみました。昔の仲間と楽しんだ野球を型にして私の野球への想いを表現したいと創りだしました。
彫刻 The Age of Stone and Wind
作者:門脇 おさむ
作品解説:45トンの一塊の巨石を2つに分断、まるで自然に割れて転がったかのように展示する。巨石の周囲には9つの「石の風車」を配置、吹き抜けていく風を視覚化している。巨石の迫力を提示する、精緻につくられた石の風車。ベアリングを用い、4方向の重量を完全に均等に仕上げたため、わずかな風にも反応して回り始める。巨石(自然)と風車(人工)とがコントラストを描き、巨石により「自然らしさ」が演出される。はるかな時間をかけて形成される石。それはめまぐるしく変化していく現代文明と対極に位置し、現在を見守るように立っている。あえて表面をほとんどど加工しない(完成形を与えない)ことで、作品は風化しながらも変わらぬメッセージを発していく。作品は過去-現在-未来の悠久の中に存在し続ける。石の風車のモチーフは、作者が子供のころ、夜店で売っていた風車。その上で作者は、この作品を「地球を大事にする気持ちを込めて未来の子供たちに贈りたい」と言う。太古から吹き続ける風を視覚化すること、そこには現在までと同様、はるか未来にも人間の営みがあり続けることが希求されている。
彫刻 再会の門
作者:橋本 省
作品解説:赤いトラバーチン石(大理石)を五層に積み上げた左右対称の門。割りノミ跡をそのまま残した表情が、この門を古風に見せ、歴史をしのばせるような雰囲気を出している。ちょうど宇部市の俵田翁記念体育館前にあって、古代オリンピックの跡地でもあるような、素朴な力強さを誇示するモニュメントである。
彫刻 ねじれた形’84
作者:速水 史朗
作品解説:大地から出た石が、北の天空を目指す角度で傾斜しながら伸び出し、ひょいとねじれて再び地下へと向かう。この人には「門」のかたちをしたモニュメントの連作が多いが、この作品のフォルムはその変形といえる。石をなるべく自然のままに扱い、割りノミを入れたままの線状痕と、叩いたままの痕跡を自然に残し、大地の中にすでに「形」は眠っていたかのごとく演出してみせる表現はさすがである。
彫刻 Dreamer
作品解説:重さ10トンの巨岩が、のっそり鎮座している。だがその表情は、1つの石が表現の仕方で2つの部分に分かれているように見えるので妙にユーモラスである。下方の太い2本足で立つ台の部分は、積層した切れ込みが横に無数に走ることによって、上部に横たわる柔らかく磨かれた巨石とは対照的である。まるで台上にすっとぼけた人格が悠々と横臥し、夢を見ているようである。市政の未来もこれくらいはるか遠くに目をすえてありたいものだ。